猿でもわかるFCPXの使い方(7) カット点のトリミング修正

映画の場合当然のことながら、ただ画を順番に並べればいいというものではないよね?

仮に計算されて撮影されていたとしても、カット点に違和感があるととても見辛い?

何台ものカメラを一度に回して撮ったようなスムースな繋がりが理想だよね?

それを実現するためのいくつかのテクニックを解説しながら、具体的なやり方を説明するね?

テレビドラマや映画をよーく見ていると、セリフがカット点を跨いでることが多いよ

これはカット点をスムースに見せる基本的なテクニック”Jカット”と”Lカット”編集

タイムライン上で映像トラックよりもオーディオトラックが右や、左にはみ出て、JやLに見えることからこういう呼び方になったんだね

ではFCPXで具体的にどうするか見てみよう?

まずセリフを跨がせたいカット全てをShiftを押しながら複数選択か、マウスをクリックしながらタイムラインを囲むようにしてカット全てに黄色い枠が出るようにして選択

続いて”Control+S”を押すとオーディオトラックが下に浮いたような感じになるよ

この状態にすれば、映像、音声、それぞれ始点終点を独立して動かせるけど、他のソフトのように分離しているわけではないので、誤って同期がずれるようなことはないよ

最初にカットを並べる段階で、セリフの切れ目の良いところで繋いでるはずなので、音声はそのままで、映像の編集点をずらしてみよう?

”T”を押すとポインターのアイコンが変わって、トリミングモードになる

このトリミングモードだと、ポインターを合わせる位置で、機能が変わるのだけど、ここではカットとカットの間をドラッグして”ロール編集”モードにするよ

映像のカット点を前にずらすと、正面の人のセリフの最後が次の映像にかぶるようになる

これがLカット編集

逆に後ろにずらすと、次のカットで正面になる人のセリフが前のカットから始まるようになる

こちらがJカット編集

トリミングツールは一時的で、通常は選択ツールのままにしたい場合は”T”を押したままでドラッグ、操作が終わったらドラッグを解除した後に”T”ボタンを話せば選択ツールに戻るよ

たとえ僅かセリフがカットを跨ぐだけで、格段にスムースに見えるんだ

セリフを跨がせる以外に、カットをスムースに見せる上で効果的なのがアクションつなぎ?

動きのある部分がうまく噛み合えば、まるで数台のカメラを回していたかのようにスムースになるよ?

もちろん役者が両方のカットの同じタイミングで同じ動きをしているのが大事な条件だけどね

例えばこの二つのカット

主人公が指を鳴らす動きに合わせて繋ぐとスムースになるんだ

まず音声のまたぎを基準にしてそこからアクションを探っていくと相乗効果でよりショックのない繋ぎになるんだね?

但し、J、Lカット編集のあとで、そんなにうまくアクションのタイミングが合うことはほとんどない?

大体の位置に合わせたら前後を微調整、この時のトリミングモードは”リップル編集”

トリミングモードの状態で若干、前後にずらせばアイコンが変わってリップルツールになるけど、場所が微妙

“A”を押して、通常の選択ツールにすると、カットの端に持っていけば必ずリップルツールなのでより使いやすいよ

最初の環境設定で”詳細なトリミングフィードバック”をオンにしていれば、上の画像のように終点と、始点を同時に見れるので修正が簡単だよ

リップル編集だと、ロール編集と違って、カットの長さが変わるので、オーディオトラックは重なるようになるね

仮にここで、セリフが重なったとしても、違和感がなければ問題なしだよ

もし誤って大きくずらしすぎたりして、元の位置に戻したい場合など、操作を取り消したい場合は”Command + Z”で編集操作を無制限に元に戻せるよ

FCPXは常に自動保存をしているので、改めてプロジェクトを保存する必要は一切無しなのも嬉しいところ?

ドラマの場合、基本のカット編集はこれだけだけど、途中に画を挟む”カットイン”などもうワンステップ先の編集は次回に説明するね?

ク〜ル?

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