僕が読者になっている、大先輩の監督さんのブログで、最近編集マンが変わって、ファイナルカットプロで編集するようになったっていう記事が書いてあったんだ?
監督さんは、昔は編集マンと撮影所には密接な関係があって、監督に意見する人もいたけど、最近はどちらかというと、クライアントよりで、丁寧にいろいろやってくれるけど、向こうからの意見が無い事を物足りなく感じるというような、旨だったんだ?
ファイナルカットプロと格闘している身として、そして僕自身フィルムの切り貼りから映画作りを学んだものとして、同感する部分が、あったのでこれから、編集の説明に入る前にちょっと考えてみたんだ?
ファイナルカットプロは、フィルムのエディターの意見が多く取り入れられていて、映画の編集には最高のツールなんだ?
そうは言ってもやはり、ITの産物であることに変わりは無く、コンピューターに疎い人間にはとっつきにくい部分があるんだね?
ディレクターが自分の作品を作るためなら、必要なことだけ覚えればいいけど、それで商売をするとなると、やはり使いこなせないことには話にならない?
そうすると、必然的に演出的な知識より、ITの技術的な知識に強い人が編集マンになってしまうのかな?何て風に考えてしまうんだ?
オペレーターと割り切ってしまえばいいのだけど、昔のような、職人的な絵のつなぎを求めようとすると、物足りなく感じてしまうと思うんだ?
技術の進歩で、今やラップトップで、ハリウッド映画並みのエフェクトを駆使した作品を作ることも不可能ではないよね?
FCPも、本当にその気になれば、あらゆることが出来てしまう?
でも、その使いこなしばかりに夢中になっていると、エフェクトのために映画を作るような本末転倒な結果になりかねない罠が潜んでいることも忘れちゃいけないよ?
FCPの高度な技術によって、素晴らしい映画が作られるわけではないんだ?
FCPは、あくまでそれを扱う人間のイマジネーションを具現化させるためのツールなんだね?
ノンリニアの普及によって、制作者の作品作りのアプローチも変わってきてるけど、個人的には原点はやはり、フィルムを切って順番につなげていくことにあると思うんだ?
だから、これから始める編集の章でも、よりフィルム時代に近いアプローチで進めて行きたいと思うよ?
ク~ル?