動画におけるEOS 5DMarkIIと7D & 60Dの比較 (其のニ)

EOS 7Dと60Dが5D MarkIIに対して優れている動画機能はなんと言っても60fpsで撮影できること

フルHDでは無く720pではあるものの、60コマで撮影したものを、そのまま30コマや24コマにした、ものすごくスムースなスロー映像は、かつては特殊なフィルムのハイスピードカメラでしか撮れないものだっただけに、この魅力は大きい

前にも紹介したけど、EOS 60DとGoPro HDで、60fpsと、微速度撮影だけで構成したクリップを見て欲しい

ハイスピード撮影の魅力がわかるよね。この機能が付いているからこそ、7Dも5D MarkII同様に脚光を浴びたんだよ

ではEOS 7Dと60Dの違いは何だろう

$”ク~ルしま”の「極貧短編映画制作道」
$”ク~ルしま”の「極貧短編映画制作道」

グレードから考えれば、7Dの方がよりクオリティの高い画像が撮れると思うよね

実際、業界でも一般的にもそういうイメージが独り歩きしているようだけど

結論から言うと、動画のクオリティに関しては全く同じ

被写界深度も全く同じ

それもそのはず、大きさも解像度も全く同じ撮像センサーを使って、全く同じデジタルエンジンで処理をしているんだ

7Dはデジタルエンジンがデュアルになっているけど、これはスチルの連写を早くするためで、動画には関係ないんだ

実を言うと、其の点から行けばさらに下のモデルのKiss-X5も同等の画質が得られるんだ

では、画質の調整機能などの部分で違いがあるのかというと

実はこれも全く同じ、7Dで出来る画質等の調整は60Dで全て出来る

Kiss-X5はこの点に関しては、ISOの段階が1段づつだったり、若干の差が出始めるんだ

それでは操作性やその他の機能がが7Dの方が優れているのか

実はこれに関してはむしろ60Dの方が上回っているんだ

5Dや7Dはスチル撮影の合間に動画も撮影が出来るというところからスタートしているため、動画に関する設定が今ひとつ煩雑で決して使い勝手が良いとはいえない

その点60Dは動画モードが独立していて、動画の設定も動画モードの時にメニュー画面で設定するようになっていて、全ての設定も、他の静止画のモードからは完全に独立しているんだ

バリアングルファインダーが、動画撮影に有利なのは言うまでも無いよね。おまけにこの液晶画面の解像度が7Dを上回っているのも、大きなアドバンテージ

60Dが7Dに動画機能で最も勝っているのは音声のレベルがマニュアル調整できること

内蔵のマイクアンプは全く実用レベルでは無いけど、少し前に説明したZOOM H4nをアンプにしてカメラの入力レベルを最低限にすると、ノイズの無いクリアーな音で録音が出来るんだ

プロの現場では音声は別録音と、割り切っているケースが多いようだけど、編集時のファイルの整合などの手間を考えれば、映像素材にクオリティの高い音声が同時に録音されているに越したことは無いからね

つまり、総合的に考えれば動画撮影に関しては60Dは7Dよりも優れているし、使い勝手から言えば被写界深度は別にして5Dよりも、より動画撮影に向いているといえるんだ

60Dが不当な評価を得ているという意味がわかってもらえたかな?

では、何故7Dの方が上位機種で、プロのカメラマンが60Dを使わないのか?

それは、このカメラはムービー用ではなく飽くまでスチル用のカメラだからなんだ

実際スチルの機能で比較を始めると、連写スピード、ファインダー使用時のAFの整合性、レンズ毎のAFの微調整機能、ファインダーの視野、WiFi機能などなど、突然7Dの優位性が瞬く間に出てくるんだ

60Dの場合コンデジのような、お任せモードがたくさん付いているため、FCP-Xにi-Movieのようなプリセットがたくさん付いているために、アマチュア向けとなじられたのと、同じような境遇にあっている様な気がするね

時間が経って、60Dで撮影された優れた作品がたくさん世の中に出回れば変わって来るのかもしれないけど、現状では仕事では未だ5D、または7Dで、という形でリクエストが出ることが多いんだ

僕も5Dでアピールして、仕事を請けた後に、ケースバイケースでクライアントに説明して60Dを使用するというのが現実的な方法だと認識してる

しかし、この記事を読んでくれてる多くの人のように、自分で短編映画を撮影しようと思っているなら、コストパフォーマンスから言っても絶対にEOS 60Dをお勧めするよ

次回は、実際EOS 60Dを使う場合のレンズや周辺機器について解説するね

ク~ル

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