映画撮影時のDSLRの調整法 (其の二)

EOSにはピクチャースタイルという機能があって、映像を好みのトーンに調整することが出来るね

静止画の場合、このピクチャースタイルはRAWファイルで撮りさえすれば、後でいくらでも変えることが出来るから、jpegのみで撮るのでなければ、それほど気にすることも無いね

でも、動画の場合は、ピクチャースタイルで設定した映像が記録されるわけなので、ある程度慎重に対処しておく必要があるんだ

このピクチャースタイルの設定は、ポストプロダクションをどのように行うかによっても変わって来るんだ

ポストプロダクションで、カラーグレーディングを行う場合、出来る限りディテールを残した状態でかつ、ニュートラルにしておいた方が、調整幅が多くなるんだ

もともと、EOSや他の多くのデジカメはダイナミックレンジと呼ばれる、映像のデティールを記録する幅が少ないために、カラーグレーディングにも限界があるんだ

具体的には、カスタマー設定で、ベースのピクチャースタイルとして”ニュートラル”を選択

Satuation(彩度)を-1 ~ -2にする

これが比較的無難なセッティングで、経験豊富なカラリストを使う場合などは、シャープネスを+2、コントラストを-4、彩度を-4、カラートーンを+2という設定もあるんだ

ここまでやると、オリジナルの画像はかなりくすんだように見えるけど、暗部から明部まディテールの情報自体は多いんだ

但し、それだけ熟練も要するので、通常は無難なピクチャースタイル設定をお勧めするよ

もしカラーグレーディングは殆ど行わない場合、ピクチャースタイルでイメージとなる映像を決めてしまわなければいけないね

もしそれが出来るのであれば、映像信号を圧縮する前な訳だから、最も画質の劣化が少ないやり方とは言えるね

但し、そのためには現場に100%忠実なマスターモニターとコンピューターを常に持ち込む必要が出てくるね

それでも現場で決めてしまいたい場合は、現場で基準となる映像の静止画を撮影して、EOSユーティリティのアクセサリー項目からピクチャースタイルを選んで、トーンカーブや、カラーホイールを駆使しながら理想の映像に追い込んでいく感じになるね

言ってみれば、テレビ番組でのVEさんの仕事をするわけなんだ

オート・ライティング・オプティマイザーは暗部のディテールを出すのに非常に効果があるけど、その画の意図にもよるので、実際に画面を確認して決めよう

迷うようならオフが無難かもしれない

高輝度階調優先も明るい部分が多い場合など適材適所では効果的だけど、意図を持って使用することが大事だよ

音声に関しては少し前に解説したので、これで、大体撮影前の設定はOK

あとは現場で、基準のあかりでグレーチャートを静止画撮影して、ホワイトバランスをそれに合わせることで、設定はほぼ終了

後は気合を入れて撮影するのみなのだ

ク~ル

スポンサーリンク
スポンサーリンク
Adsense L




Adsense L




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
Adsense L