さあいよいよ撮影
でもここで、最低限守らなければいけないルールがあるんだね
それは、向かい合った人を、ワンショットで切り返す場合、カメラは絶対に二人を結ぶ直線をまたいではいけないんだ
この直線の事をイマジナリーラインというんだね
演出によってはカメラ目線というのもあるけど、通常は目線はカメラから見て、右か左かを見ているよね
イマジナリーラインを越えなければ、向かい合った人の目線は、片方が、右なら、片方は左になるわけだね
まずは次のサンプル映像を見て欲しい
二匹のぬいぐるみが悪巧み?そんな感じかな?ではこちらを見てみて
さて、何か気が付いたかな?ちょっとカットが早すぎて分りづらいかもしれないけど、何か違和感があるよね
なんだか、二匹の位置関係が分らなくならない
実は二つ目のサンプルはイマジナリーラインのルールを完全に無視しているんだね
一つ目も実は2度ラインを跨いでいるけど違和感が無いのは、広い2ショットにして位置関係を再構築しているからなんだ
他にドリーショットで撮影しながらラインを越えていくという方法もあるよ
このイマジナリーラインを利用すると、こんなことも出来るんだよ
臭い演技でごめんね
つまり、構図で位置関係を見せられるということだよ
ゴダールに代表される、ヌーベルバーグの時代に、セオリーの破壊ということで、イマジナリーをガンガン越えたりということもあったけど、それは見る人の心理を混乱させる、意図的なもので、間違って越えるのとは大きな違いなんだね
目線の位置は通常、DPが管理してるけど、人が頻繁に動く演技の場合、特に注意が必要だよ
画コンテの段階で、目線も注意しておくと、なおいいよ
次回は役者さんとの付き合い方について考えてみよう
ク~ル?